黄色い小鳥がおりました。そんなに小さくもありません。そんなに大きくもありません。赤い嘴で歌います。
ぐるぐる回って飛ぶうちに小鳥は何を見たでしょう。
真っ黒黒の小さい犬がカゴの中に寝ていたのです。
そこで小鳥は「ね 犬さん」と言って又一回り飛びました。
それからさっとよってきって地面の上におりました。
「いったい ここはどこですか。牧場のように見えますかが」
「ええ そうですよ 牧場です」
寝ていた犬は言いました。
「それから ほら 鶏もいる。みんな卵を産みますよ。でも雄鳥は産まないでとても威張って歩くだけ」
「牛も沢山おりますよ。いつももうもう泣いている。ほら 小鳥君 向こうから牛が1匹やって来る」
「それから あれは向日葵です。あの花は君も知ってるね」
そこで向日葵も言いました。
「おや 小鳥さん いらっしゃい」
「この太ったのは豚ですよ。あの鼻としっぽを見ればすぐわかるね 小鳥君。 ああ ああ すぐにわかるとも」
「それから これは干草小屋。干草が沢山しまってある」
小鳥はそれ見て喜びました。
「ああ なんていい牧場でしょう」
次の日 太ったお百姓もパイプを加えてやって来ました。顔は真っ赤に日に焼けた とても元気なお百姓。
けれども小鳥は言いました。
「でももう明日は行かなくちゃ。では犬さん又いつか遊びに来ます。さようなら。」