ある所に2羽のペンギンがいました。名前はピンとペン。住んでいる所は氷と雪ばかりです。でも、二人は自分たちのうちが大好きでした。
あるお天気のいい日、ピンはペンに言いました。
「どこかに行って見たくない?氷と雪のほかに、何か見つかるかもしれないよ。」
そこで、ピンとペンは海辺に降りて行きました。海の上には氷の塊が沢山浮いています。ピンは一つ一つ乗って試して、一番丈夫なのを見つけました。
ピンとペンは氷の上に乗りました。すると、風が吹いて来て、すぐ二人を広い海に運んで行きました。
ピンとペンはお日様に迎えって進んで行きました。楽しい旅です。でも、ずんずん進んでいるうちに、お日様に当たって、氷が解け始めました。
氷の塊はどんどん小さくなって行きました。
「大変だあ!こんなに小さくなっちゃたあ!僕たち二人でいっぱいだあ!」
ピンとペンは叫びました。
ついに、氷は解けてなくなってしまいました。
ぼっちゃーん。
ピンとペンは海に落ちてしまいました。
でもね、ペンギンはとっても泳ぐのが上手だから大丈夫。
「僕たちのうちはどこ?海って広くって分かんないよう。」
「あっ、ボートだ!」
突然ペンが叫びました。
「見て、ピン、あのボートこっちに来るよ。僕たちも泳いで行こう、早く早く。」
ピンとペンは、ボートの方に泳いで行きました。ボートには、男の子が乗っていました。二人は丁寧に尋ねました。
「迷子になっちゃったんです。僕たちのうち、どこか知りませんか?」
「僕、今世界旅行に出かけるところなんだ。君たちのうちの方を通るよ。ちょうどよかった。」
男の子は言いました。
「僕のボートは大きいから、君たちが乗っても大丈夫だよ。さあ、どうぞ。連れてって上げる。」
ボートはすいすい走ります。ピンとペンは大好きなうちに帰ることが出来ました。
「さようなら。」
男の子は世界旅行に出かけて行きました。