ある日お祖父さんが竹やぶで怪我をした雀を見つけ、家に連れて帰りました。
お祖父さんがきちんと傷の手当をしたので、雀はすぐに元気になりました。
ある日雀が洗濯糊を食べたので、お祖母さんは怒って、雀の舌をはさみでパチンと切ってしまいました。
雀は泣きながら竹やぶに飛んで行きました。
「はさみで舌を切るなんで可哀想に。」
お祖父さんは雀を探しに行きました。
「ちゃんやちゃんや、どこへ行った。」
「まあ、祖父様、よく来てくれました。」
「祖父様、お土産につづらをあげます。大きいのがいいですか。小さいのがいいですか。」
「大きいと持って帰るのが大変だから小さいのをもらおう。」
「祖父様、家に帰ってから、開けて下さいね。」
「中には何か入っているやら。」
家に戻った、お祖父さんはつづらを開けて驚きました。
小判や宝が沢山入っていたのです。
それを見たお祖母さんが言いました。
「どうして大きいつづらにしなかったんだい。」
お祖母さんは雀の家に行きました。
「私はさっさと帰るよ。はやくお土産に大きいつづらを送れ。」
「祖母様、家に帰ってから開けて下さいね。」
「どんな宝が入っているやら。」
お祖母さんは家に着くまで待てずに竹やぶの中でつづらを開けてしまいました。
ところが出て来たのは大きな蛇や毛虫。
お祖母さんはびっくりして動けなくなりました。