星の光は冷たいものだが、
あの星の光だけは
杓けるようだ。
私は嬉しくなる
あなたの
「久しぶりですね」を聞く時だけ。
箸は一本でいる
ことが出来ないように
私はあなたなしでいる
ことが出来ない。
秋の雨の
模様を通して
君の微笑みは
ほとんど見えない。
暫く私の心の中に
住み着けた。
夏の終わりの
突然の雨は
秋の始まりのキスのようだ。
秋の雨のしずくは
私の窓を叩いている、
「私を愛して下さい」
と言っている。
霜は
君の手の暖かさに
溶ける。
窓のそばに
長く座っている。
霜の模様を通して何を見るか?
夜に誰か
霜の模様を描いた?
一度も誰も
霜の秘密を知ることが出来ない!
私は
誰でも出会った女の子の
美しさの中には秘密を探している、
微笑の謎を探している。
私はこの甘い痛みを
春の偶然のプレゼントとして
貰った。
偶然、この春に
私は自分の愛を
見つけた。
あなたの抱擁は
この世界で
唯一の安全な場所だ。
君は出て行く前に
私の心を
持ち主に返すのを
忘れてしまった。
私の幸せは
空の上にない、
雲の上にない。
私の幸せは
あなたと一緒に
逃げてしまった。
私たちの出会いは
突然の春のプレゼントだ。
私たちの別れは
叶わない祈りの結果だけ。
突然に一本の箸を
見つけたとき、
もう一度自分自身の孤独を
覚える。。。
自由は要らない。
君の愛からの自由は。
単細胞的な人間の
頭の中で
脳の細胞は
孤独から死ぬ。
「彼女があなたを捨てたせいで
あなたの目が赤いのですか?」
「いいえ、違います。
花粉症のせいだけです」。
夢の中の女の子は
夢だけだ。
夢みたいな女の子は
女の子だ。
夢から来た女の子は
誰か?
故郷の空気は
病んだ心に
一番いい薬だ。
カタツムリ、
殻に隠れるのが遅過ぎた
私はあなたの秘密が皆分かった。
私にはひとつひとつの
漢字の中に
日本人の女の子の
美しさが見え隠れする。
あなたは
幸福な人であるために、
馬鹿らしい間違いと
不合理の失敗とを
忘れなければならない。
冬の夢から
秋の涙まで
生活の川は
ゆっくり流れてゆく。
蝸牛は心の痛みから
殻に隠れることが
できるか?
この夕焼けが
私の残念賞だ。
イリヤ プーシキン